- メーカー公表値にもとづく症状別の修理費用(9パターン)
- 修理をどこに頼むか|メーカー・販売店・ホームセンター・専門業者の違い
- 修理と交換の損益分岐を年数で計算する方法

お湯が出なくなった。
修理するといくらかかるのか、どこに頼めばいいのか分からない。
エコキュートの修理費用は、症状によっておおよそ1万6,500円から18万8,100円まで幅があります。
金額が大きく分かれる境目は、ヒートポンプ内部の冷媒回路が壊れているかどうかです。
依頼先はメーカーの修理受付センター、購入した販売店、給湯器の専門業者に分かれ、それぞれ料金体系も対応の速さも違います。
この記事では、メーカーが公表している症状別の概算料金を一覧で示したうえで、依頼先の選び方、そして修理と交換のどちらが得かを年数で計算する方法まで順に整理します。
依頼先を先に知りたい方は「エコキュートの修理はどこに頼む?」からお読みください。
結論|エコキュートの修理費用の相場と、依頼先の選び方
先に全体像を示します。修理費用の幅と、依頼先の3系統を押さえておくと、この先の判断が早くなります。


修理費用の全体レンジはおおよそ1万6,500円〜18万8,100円
三菱電機が公表している出張修理の概算料金表では、症状別の税込金額が次の範囲に収まっています。
- もっとも軽い区分:見積診断のみで6,490円〜9,680円
- 電気部品の交換を伴う修理:1万6,500円〜6万8,200円
- 冷媒回路の故障を含む修理:5万5,000円〜18万8,100円
この金額には技術料・部品代・出張料が含まれます(出張料は基本料金20kmまで)。他メーカーでも構成の考え方は共通ですが、金額は各社で異なります。
金額が大きく分かれる境目は「冷媒回路の故障かどうか」
エコキュートの修理費用は、電気部品の交換で済むか、ヒートポンプユニット内部の冷媒回路に及ぶかで3倍前後の差が生じます。
冷媒回路は圧縮機や熱交換器を含む高額な部分です。ここが故障している場合、修理費用が本体を交換する金額に近づくため、修理か交換かの判断が必要になります。
依頼先はメーカー・販売店・専門業者の3系統
- メーカーの修理受付センター:概算料金が公表されており、費用の見通しが立ちやすい
- 購入した販売店・工事店:設置履歴を把握しており、保証の適用も確認しやすい
- 給湯器の専門業者:修理と交換の両方に対応し、即日訪問を掲げる事業者もある
ホームセンターや家電量販店にも給湯器の取り扱いはありますが、修理単体の窓口としての位置づけは異なります。詳しくは後述します。
修理をキャンセルした場合も見積診断料がかかる
見積もりのために訪問を受け、金額を見て修理をやめた場合、見積診断料が発生します。三菱電機の場合は6,490円〜9,680円(税込)です。
とりあえず見てもらうにも費用がかかる点は、依頼前に押さえておいてください。交換の見積もりであれば無料で対応する事業者が多く、扱いが異なります。
症状別のエコキュート修理費用の相場
ここからは症状ごとの概算料金です。金額はいずれも三菱電機システムサービスが公表している出張修理の概算(税込・技術料/部品代/出張料込み)で、確認日は2026年8月です。
電源が入らない・漏電遮断器が落ちる
概算料金は1万6,500円〜4万8,400円。制御基板や電源まわりの部品交換で対応するケースが中心です。落雷が原因の場合や、複数の部品交換が必要な場合は上限を超えることがあります。
お湯が沸かない・お湯が出ない
タンクにお湯が貯まらない、湯量表示が減っていくといった症状です。電気部品の交換で済む場合は1万8,700円〜6万6,000円。
一方、ヒートポンプユニット内部の冷媒回路が故障している場合は7万3,700円〜18万8,100円と大きく上がります。この記事で扱う症状のなかで最も高額な区分です。
ふろ自動運転・追い炊きができない
概算料金は1万8,700円〜6万6,000円。ふろ循環ポンプ、電磁弁、流量センサーなどの交換が想定されます。
リモコンが点灯しない・表示が出ない
概算料金は2万7,500円〜4万9,500円。リモコン本体の交換で復帰するケースが多く、本体の寿命とは限りません。
水漏れしている
概算料金は1万6,500円〜6万8,200円。漏れている箇所と交換部品によって大きく変わります。配管の接続部やパッキンであれば下限に近く、冷媒回路に及ぶ場合は上限を超えることがあります。
なお貯湯タンク本体からの漏れは修理が難しく、交換が前提になるケースが多いようです。
エラーコードが表示される(C-/H-/E-/F-)
リモコンに表示されるコードによって、想定される修理内容と金額が変わります。
- 「C-」で電気部品類の交換:1万8,700円〜6万8,200円
- 「C-」で冷媒回路の故障:5万5,000円〜17万6,000円
- 「H-」「E-」「F-」:1万8,700円〜6万8,200円
依頼の際は、表示されているコードを控えてから連絡すると、訪問前に必要な部品の見当がつき、日数の短縮につながります。
【表1】症状別 修理費用の概算一覧
| 症状 | 修理費用の概算(税込) | 備考 |
|---|---|---|
| 電源が入らない(漏電遮断器動作など) | 16,500円〜48,400円 | 落雷や複数部品交換では上限を超える場合あり |
| お湯が沸かない・お湯が出ない | 18,700円〜66,000円 | 電気部品の交換で対応する場合 |
| 同上(冷媒回路の故障) | 73,700円〜188,100円 | ヒートポンプユニット内部の故障 |
| ふろ自動・追い炊きができない | 18,700円〜66,000円 | — |
| お風呂の湯はりができない | 18,700円〜66,000円 | — |
| リモコンが点灯・表示しない | 27,500円〜49,500円 | — |
| 水漏れ | 16,500円〜68,200円 | 箇所と部品により変動。冷媒回路の場合は上限超も |
| 「C-」エラー(電気部品類) | 18,700円〜68,200円 | — |
| 「C-」エラー(冷媒回路の故障) | 55,000円〜176,000円 | — |
| 「H-」「E-」「F-」エラー | 18,700円〜68,200円 | — |
| 取扱説明・点検調整 | 9,680円〜15,180円 | 部品交換を伴わない作業 |
| 見積診断 | 6,490円〜9,680円 | 修理をキャンセルした場合も発生 |
出典:三菱電機「修理料金の目安<三菱エコキュート>」(確認日:2026年8月1日)。三菱電機修理受付センターに直接依頼する場合の金額です。販売店経由の場合や他メーカーでは金額が異なります。あくまで目安であり、点検の結果として概算を超える場合があります。
ダイキンが公表している症状別の修理目安金額
ダイキン工業も、症状ごとの修理目安金額と想定される交換部品を公表しています。2社の公表値を並べると、金額の妥当性を判断しやすくなります。
| 症状 | 修理目安金額(税込) | 想定される交換部品 |
|---|---|---|
| 蛇口からお湯が出ない | 41,000円〜68,000円 | 給湯混合弁、給湯サーミスタ 等 |
| お湯が沸かない | 49,000円〜69,000円 | 貯湯ユニット基板、ヒートポンプユニット基板 等 ※圧縮機交換等、高額修理の可能性あり |
| お湯がぬるい・熱すぎる | 41,000円〜69,000円 | 混合弁、貯湯ユニット基板、給湯サーミスタ 等 ※配管凍結など機器の不具合ではない可能性も |
| タンクから水が漏れている | 38,000円〜69,000円 | 三方弁、混合弁、風呂循環ポンプ 等 |
| 運転中ファンから異音がする | 37,000円〜52,000円 | ファン・プロペラファン、ファンモータ 等 |
| リモコンで操作できない | 73,000円〜109,000円 | 浴室リモコン、台所リモコン 等 |
出典:ダイキン工業 よくあるご質問「修理目安金額>エコキュート」(確認日:2026年8月1日)。保証期間が終了した場合の出張修理金額の目安で、出張料・技術料(点検費含む)・部品代を含みます。ダイキン工業に直接依頼する場合の金額です。
ダイキンは「サービスエンジニアが訪問して点検を行うと、その後お買い替え等で修理作業を行わなかった場合も出張料と点検費が発生する」と明記しています。また部品保有期間の経過により修理ができない場合があることも注意事項として記載されています。
なお同社はエラーコードごとの修理目安金額も公開しており、コードによっては10万円を超える可能性があるとしています。
エコキュートの修理はどこに頼む?依頼先4つの比較
依頼先によって、料金体系・訪問までの日数・保証の有無が変わります。どれが正解というものではなく、状況によって向き不向きがあります。
メーカーの修理受付センターに依頼する
もっとも確実なのは、機器を製造したメーカーのサービス会社に依頼する方法です。
- 純正部品を使い、その機種を熟知した技術者が対応する
- 症状別の概算料金を公表しているメーカーがあり、費用の見通しが立つ
- 保証期間内であれば無償修理の対象になる
一方で、訪問までに数日かかることがあり、繁忙期はさらに延びます。また補修用性能部品の保有期間を過ぎていると修理を受けられません。保有期間は主要メーカーで製造打ち切り後9〜11年です。
購入した販売店・工事店に依頼する
設置工事を行った販売店や工事店が分かっている場合、そこに連絡するのも有効です。
- 設置時の状況や型番を把握しているため、話が早い
- 工事保証が付いていれば、施工に起因する不具合は無償で対応される場合がある
- メーカーへの取り次ぎもしてもらえる
ただし販売店を経由するとメーカーの公表料金とは別の料金体系になるため、金額は販売店に確認が必要です。
ホームセンター・家電量販店で修理は頼めるのか
カインズ、コーナン、コメリ、ナフコといったホームセンターや、ヤマダ電機、エディオン、ケーズデンキなどの家電量販店でも、エコキュートは取り扱われています。
ただし各社が前面に出しているのは本体と標準工事費をセットにした交換の販売で、修理単体の窓口としての位置づけは異なります。実際の工事も提携する施工業者が担当する形が一般的です。
修理を依頼したい段階では、メーカーか専門業者に直接連絡するほうが話が早く進みます。
給湯器の修理・交換を扱う専門業者に依頼する
給湯器・エコキュートを専門に扱う事業者は、修理と交換の両方を扱っている点が特徴です。
- 即日または翌日の訪問に対応する事業者がある
- 修理と交換の両方の見積もりを同時に出してもらえる
- 在庫を持つ事業者なら、交換になった場合も工期が短い
メーカーのように公表料金があるわけではないため、見積もりの内訳を書面で確認することが重要になります。選び方は前章で整理します。
【表2】依頼先ごとの特徴と向いているケース
| 依頼先 | 具体例 | 特徴 | 向いているケース |
|---|---|---|---|
| メーカー修理受付 | 各メーカーのサービス会社 | 純正部品/概算料金の公表あり/部品保有期間内に限る | 保証期間内。設置10年以内で修理を前提に考えたいとき |
| 販売店・工事店 | 購入した店舗 | 設置履歴を把握/工事保証の確認が可能 | 施工店が分かっていて、工事保証が残っているとき |
| ホームセンター | カインズ、コーナン、コメリ、ナフコ | 本体+標準工事費のセット販売が中心/工事は提携業者 | 修理より交換を検討しているとき |
| 家電量販店 | ヤマダ電機、エディオン、ケーズデンキ | 同上/独自の保証を付帯する場合がある | 同上 |
| 給湯器の専門業者 | — | 修理と交換の両方に対応/即日訪問を掲げる事業者もある | 急いでいるとき。修理と交換を比べたいとき |
※各社のサービス内容は変更される場合があります。依頼前に公式サイトで最新の情報をご確認ください。
エコキュート修理業者の選び方|確認したい5つのポイント
専門業者に依頼する場合、公表料金がないぶん、事前の確認が費用トラブルを防ぎます。次の5点を押さえてください。
見積もりの内訳が書面で出るか
「一式」でまとめられた見積もりは、あとから追加費用が出ても検証できません。技術料・部品代・出張料が分かれて記載されているかを確認してください。
修理後の保証があるか
修理した箇所に対する保証期間と範囲を確認します。同じ箇所が再発したときに無償で対応されるかが要点です。書面で残してもらってください。
対応エリアと受付時間
全国対応をうたっていても、一部地域が対象外の場合があります。夜間・休日の受付可否も、お湯が使えない状況では重要です。
出張費・見積診断料の扱い
訪問だけで費用が発生するのか、修理を依頼しなかった場合はどうなるのかを、依頼前に確認しておきます。事業者によって扱いが分かれる部分です。
相場から大きく外れた金額を提示されたときの対処
表1のメーカー公表値が判断の物差しになります。その場で契約せず、内訳の説明を求め、他社の見積もりと比べてください。
とくに「今日中に決めれば安くなる」といった形で即決を促されたときは、いったん保留にする判断が有効です。
修理費用の内訳|技術料・部品代・出張料の3つで構成される
修理費用は3つの要素の合計です。内訳を理解しておくと、見積もりが妥当かどうかを自分で判断できます。
技術料|故障箇所を修復するための料金
故障した商品を修復するための作業に対する料金です。診断、部品の脱着、試運転までを含みます。作業の難易度と時間によって変わり、冷媒回路のように専門的な作業が必要な場合は高くなります。
部品代|交換する部品そのものの代金
修理に使用した部品の代金です。修理費用の幅を生んでいる最大の要因がここで、リモコンやセンサー類と、圧縮機のような主要部品では桁が変わります。
出張料|訪問にかかる料金と距離による加算
技術者を現地に派遣するための料金です。三菱電機の場合、概算料金には基本料金として20kmまでの出張料が含まれています。
離島や遠隔地への訪問では実費が加算されるほか、有料駐車場・有料道路・フェリーを利用した場合も実費請求となります。
【表3】主な交換部品と費用感の目安
| 交換部品 | 費用感の目安 | 該当する症状 |
|---|---|---|
| リモコン | 低〜中 | 表示が出ない、ボタンが反応しない |
| 制御基板 | 中 | 電源が入らない、エラー表示 |
| 温度センサー・サーミスタ | 低〜中 | 温度が安定しない、エラー表示 |
| 電磁弁・混合弁 | 中 | 湯はりができない、温度が安定しない |
| ふろ循環ポンプ | 中 | ふろ自動・追い炊きができない |
| 逃し弁・パッキン類 | 低 | 水漏れ |
| 圧縮機など冷媒回路 | 高 | お湯が沸かない、冷媒漏れ、C-エラー |
※部品ごとの単価はメーカーが公表していないため、症状別の概算料金から推定できる範囲での区分です。正確な金額は点検後の見積もりで確認してください。
追加費用が発生するケース
- 設置場所が高所で、高所作業車や足場が必要な場合
- 離島および離島に準ずる遠隔地への出張
- 有料駐車場・有料道路・フェリーなどを利用した場合
- 製造から長期経過し、複数の部品交換が必要になる場合
- 点検の結果、概算金額を超える高額修理と判明した場合
冷媒回路を含む高額な部品交換では、訪問時に改めて見積もりが出される運用が一般的です。
部品交換で直せるのか|部品の名称と入手方法
見積書には部品名が並びますが、名前だけでは何が壊れたのか分かりません。よく出てくる部品と、その役割を整理します。
見積書に出てくる主な部品
| 部品名 | 役割 | 関係する症状 |
|---|---|---|
| 制御基板 | 機器全体の動作を制御する | 電源が入らない、動作が止まる |
| ふろ循環ポンプ | 浴槽のお湯を循環させる | ふろ自動・追い焚きができない |
| 電磁弁 | お湯や水の流れを開閉する | 湯はりが止まらない、たまらない |
| 流量センサー | 流れている湯量を測る | 湯量が合わない、ふろ自動の異常 |
| 混合弁 | お湯と水を混ぜて温度を調整する | 設定温度にならない、ぬるい |
| 漏電遮断器 | 漏電時に電気を遮断する | ブレーカーが落ちる |
| リモコン | 操作と表示 | 表示が出ない、反応しない |
このうちリモコンや漏電遮断器の交換は比較的軽い部類で、本体の寿命とは直結しません。一方、ヒートポンプ内部の冷媒回路にかかわる部品は高額になり、前章の概算でも上限が18万円台まで上がります。
部品代は修理費用の一部でしかない
修理費用は技術料・部品代・出張料の合計です。部品代だけを調べても総額は分かりません。同じ部品でも、作業の難易度や設置場所によって技術料が変わります。内訳の見方は前章のとおりです。
「部品がない」と言われたときの意味
修理を断られる理由として多いのが、補修用性能部品の保有期間が過ぎているケースです。メーカーは製造打ち切り後の一定期間、修理用の部品を保有していますが、その期間を過ぎると在庫がなくなり次第、修理できなくなります。
保有期間は主要メーカーでおおむね9〜11年です。メーカー別の年数はエコキュートの寿命は何年?平均10〜15年と交換時期7つのサインで一覧にしています。
部品がない場合、修理という選択肢自体がなくなります。設置から10年前後が経っていて「部品がない」と言われたなら、交換の検討に切り替える段階です。
部品を自分で買って交換できるか
現実的ではありません。理由は2つあります。
- 内部部品は一般向けに販売されていないのが通常:ダイキンのサポートサイトでは、一般のお客様向けメニューにあるのは「リモコン・フィルタなどのご購入」で、「部品番号のご確認」は販売店・工務店向けのメニューに置かれています
- 資格が必要な作業を含む:電気配線や冷媒を扱う工程があり、自分で行うと事故や漏電の原因になります
また自分で分解すると、その後のメーカー保証や工事保証が受けられなくなる可能性があります。リモコンの電池交換やフィルターの清掃といった範囲を超える作業は、業者に依頼してください。出典:ダイキン工業 製品をお使いのお客様サポートサイト(確認日:2026年8月29日)。
修理か交換か|損益分岐を年数で計算する
修理費用の見積もりが出たら、交換と比べて判断します。金額をそのまま比べても答えは出ないため、1年あたりのコストに直して比較します。
「1年あたりのコスト」に直すと比較できる
考え方は単純です。
- 修理した場合:修理費用 ÷ 修理後に使えそうな年数
- 交換した場合:交換費用 ÷ 想定使用年数(10〜15年)
交換費用を45万円、想定使用年数を12年とすると、交換の1年あたりコストは約3万7,500円です。この数値を基準に、修理費用が何年もてば元が取れるかを逆算します。


【表4】修理費用別 損益分岐年数の早見表
| 修理費用 | 交換より安くなるために必要な使用年数 | 判断の目安 |
|---|---|---|
| 2万円 | 約0.6年 | 修理で問題ない |
| 5万円 | 約1.4年 | 修理で問題ない |
| 8万円 | 約2.2年 | 修理が有利なことが多い |
| 12万円 | 約3.2年 | 使用年数によって判断が分かれる |
| 15万円 | 約4.0年 | 設置10年超なら交換も検討 |
| 19万円 | 約5.1年 | 交換を軸に検討したい |
※交換費用45万円・想定使用年数12年(1年あたり約3万7,500円)を基準にした試算です。実際の交換費用や機器の状態によって前後します。
たとえば修理費用が15万円と提示された場合、修理後に4年以上使えなければ交換のほうが安いという計算になります。設置から12年が経っている機器で、あと4年もつと見込めるかどうかが判断の分かれ目です。
使用年数別の判断の目安
- 設置から7年以内:保証が残っている可能性があり、まず修理を検討します
- 8〜12年:表4で損益分岐を確認し、修理費用が10万円を超えるなら交換の見積もりも取ります
- 13年以上:部品供給が終わっている可能性があり、交換を軸に考える段階です
部品保有期間が過ぎていると修理を選べない
主要メーカーの補修用性能部品の保有期間は、製造打ち切り後おおむね9〜11年です。注意したいのは、起点が「購入時」ではなく「製造打ち切り時」である点で、型落ち品を購入していた場合は購入から10年を待たずに供給が終わることがあります。
部位別の耐用年数や、メーカーごとの部品保有期間はエコキュートの寿命は何年?平均10〜15年と交換時期7つのサインで一覧にまとめています。
修理を選ばないほうがよいケース
次のいずれかに当てはまる場合、修理を選んでも短期間で再び費用が発生する可能性が高くなります。
貯湯タンク本体からの水漏れ
タンク本体に穴が開いている、溶接部から漏れているといった状態は、部品交換で対処できません。タンクごとの交換になり、費用は本体交換に近づきます。
ヒートポンプ内部の冷媒回路の故障
冷媒回路の修理は7万3,700円〜18万8,100円(三菱電機の概算)と高額です。表4に照らすと、修理後に4〜5年以上もたなければ交換のほうが安い計算になります。
設置から13年以上が経過している
部品供給が終わっている可能性があり、直せたとしても他の部位が続けて故障するリスクが残ります。修理費用を投じても、数年以内に交換が必要になる場合があります。
同じ箇所の故障を繰り返している
一度修理した箇所が再発する場合、周辺部品の劣化も進んでいると考えられます。部分的な対処では追いつかない段階です。
エコキュートの修理費用を抑える方法
同じ故障でも、確認の順番を変えるだけで負担が下がることがあります。連絡する前に次の4点を押さえてください。
まず保証の適用範囲を確認する
保証期間内であれば、修理費用がかからない場合があります。保証書、購入時の書類、施工業者から渡された保証書を先に探してください。保証が使えるのに有償で修理してしまうケースは少なくありません。
メーカー保証・延長保証・工事保証の違い
| 保証の種類 | 対象 | 一般的な期間 |
|---|---|---|
| メーカー保証 | 機器そのものの不具合 | 本体1〜2年。タンクや冷媒回路は長めに設定される場合が多い |
| 延長保証 | 機器そのものの不具合 | 購入時に加入。最長10年程度 |
| 工事保証 | 施工に起因する不具合(漏水など) | 施工業者によって異なる |
工事に起因する漏水はメーカー保証の対象外です。逆に機器そのものの不具合は工事保証では扱われません。どちらの保証が使えるかは原因によって変わります。
自然災害が原因なら火災保険が使える場合がある
落雷、台風、雪害などが原因の故障は、加入している火災保険の補償対象になる場合があります。ただし適用の可否は保険会社と契約内容によって異なるため、まず保険会社に確認してください。
申請には被害状況の写真と修理見積書が必要になることが一般的です。修理を依頼する前に、故障箇所を撮影しておくと手続きが進めやすくなります。
複数社から見積もりを取って内訳を比べる
表1のメーカー公表値を物差しにしつつ、2〜3社の見積もりを比べます。比べるのは総額だけでなく、技術料・部品代・出張料の内訳と、修理後の保証内容です。
修理費用が高額になりそうな場合は、あわせて交換の見積もりも取っておくと、表4の損益分岐で判断できます。交換の見積もりは無料で対応する事業者が多く、取るだけなら費用はかかりません。
修理を依頼する前に自分で確認できること
故障だと思っていたものが、簡単な確認で復帰することがあります。訪問を依頼すると出張料が発生するため、先に次の3点を確認してください。
漏電遮断器(ブレーカー)が落ちていないか
エコキュート専用のブレーカーが落ちていると、電源が入りません。落ちていた場合は一度だけ復帰させ、再び落ちるようなら操作を繰り返さず点検を依頼してください。繰り返し落ちるのは漏電などの異常を示しています。
給水元栓・断水・凍結の有無
- 給水元栓が閉まっていないか
- 地域で断水や水道工事が行われていないか
- 冬季なら配管が凍結していないか(気温が上がれば復帰する場合があります)
凍結の場合、無理に熱湯をかけると配管が破損します。自然に解けるのを待つか、取扱説明書の手順に従ってください。
エラーコードを控えてから連絡する
リモコンに表示されているコードを控えて連絡すると、訪問前に原因の見当がつき、必要な部品を持参してもらえる可能性が上がります。結果として部品取り寄せによる日数を減らせます。
やってはいけない対処
- 本体やヒートポンプユニットを分解する
- 電源を入れたまま内部に触れる
- 水漏れしている状態で通電を続ける
- エラーが出続けているのにリセットを繰り返す
分解した場合、保証の対象外になることがあります。原因の切り分けについてはエコキュートが動かない・電源が入らない|故障の原因と対処で詳しく整理しています。
壊れる前にできること|メンテナンスと水抜き・ふろ配管の洗浄
修理費用を抑える一番確実な方法は、故障そのものを減らすことです。エコキュートは各メーカーとも、利用者自身が行うお手入れと点検を取扱説明書で求めています。
いずれも工具は不要で、慣れれば10分程度で終わります。
メーカー各社が求めているお手入れの頻度
まず全体像です。表現に差はありますが、「半年に1回」または「年に2〜3回」という点はおおむね共通しています。
| 項目 | 頻度の目安 | 内容 |
|---|---|---|
| 貯湯タンクの水抜き(排水) | 半年に1回以上/年2〜3回 | タンク底の湯垢や沈殿物を約2分の排水で押し流す |
| 逃し弁の作動点検 | 半年に1回以上/年2〜3回 | レバーを上下させ、排水口から水が出るかを確認する |
| 逃し弁の水漏れ点検 | 半年に1回以上 | 沸き上げ中でないときに、排水ホースから水が出ていないかを確認する |
| 漏電遮断器の点検 | 半年に1回以上 | テストボタンを押し、OFFになるかを確認する |
| ふろ配管の洗浄 | 半年に1回以上 | 洗浄剤を入れて「ふろ配管洗浄」を運転する(フルオートのみ) |
| ふろ接続アダプター(循環口) | 日常 | フィルターを取り外して水洗いする |
| 本体・リモコンの表面 | 日常 | 乾いた布でふく。台所リモコンは水洗い不可 |
| 販売店による定期点検(有料) | 3〜4年に1度 | メーカーが推奨(三菱電機は3年に1度、コロナは3〜4年に1度) |
出典:ダイキン工業「知っておきたいエコキュートのお手入れ」、パナソニック「【エコキュート】タンク(貯湯ユニット内)のお手入れについて」、三菱電機・コロナ 各取扱説明書(いずれも確認日:2026年9月9日)
この表のうち、やっていない家庭が特に多いのが「貯湯タンクの水抜き」と「逃し弁の点検」です。どちらも放置すると、水漏れや湯量の低下という形で表面化します。
貯湯タンクの水抜き(排水)の手順
タンクの底には、水道水に含まれる成分が湯垢や沈殿物として少しずつたまります。全量を抜く必要はなく、約2分の排水で底の汚れを押し流すのが目的です。
ダイキンが公開している手順を例にすると、次の流れになります。
- 漏電遮断器を「OFF」にする
- 給水止水栓を閉める
- 逃し弁のレバーを上げる
- 排水栓を「排水」側に合わせ、約2分間排水する(薄型は排水栓が2か所)
- 排水栓を「通常」側に戻す
- 給水止水栓を開ける
- 排水ホース(黒)から、空気の混じっていない水が連続して出るまで待つ
- 逃し弁のレバーを下げる
- 漏電遮断器を「ON」に戻す
注意点は3つあります。
- 排水は熱湯のことがあります。排水管・排水ホース・排水そのものに手を触れないでください
- 給水止水栓の位置は家庭ごとに違います。貯湯ユニットに付属する部品ではないため、場所が分からない場合は設置した業者に確認してください
- 脚部化粧カバーが付いている場合は、先に取り外します
パナソニックは「残湯量の表示メモリが1つ以上減っているとき」に行うよう案内しています。満タンの状態で排水すると、熱いお湯がそのまま出てくるため危険です。
逃し弁の点検|「消耗品」であることを知っておく
逃し弁は、タンク内の圧力が上がりすぎたときに水を逃がすための部品です。点検はレバーを2〜3回上下に動かし、上げたときだけ排水口から水(お湯)が出れば正常と判断します。
見落とされやすいのが、逃し弁と減圧弁がメーカー側で「消耗品」と位置づけられている点です。コロナは取扱説明書で両者を消耗品と明記し、ダイキンも摩耗が水漏れの原因になり得ると案内しています。
つまり「エコキュートから水が漏れている」=本体の寿命、とは限りません。弁の交換だけで済むケースもあります。水漏れの切り分けはエコキュートの水漏れ|箇所別の原因と対処法・修理費用の目安にまとめています。
漏電遮断器の点検
漏電遮断器のテストボタンを押し、レバーが「OFF」に落ちれば正常です。確認後は必ず「ON」に戻してください。
OFFにならない場合は遮断器そのものの不具合が考えられるため、自分で分解せず販売店に連絡してください。なお三菱電機は、漏電遮断器の点検を電源供給中に行うよう指定しています。
ふろ配管の洗浄|フルオートは自動、それ以外は手動
追いだき配管には皮脂や入浴剤の成分が残ります。洗浄機能を使えるのはフルオートタイプのみで、セミオート・給湯専用にはこの機能がありません。
フルオートの場合の一般的な流れは次のとおりです。
- 浴槽にお湯を張り、洗浄剤を入れる
- リモコンで「ふろ配管洗浄」を選び、開始する
- 洗浄が終わったら浴槽のお湯を抜く
- ふろ接続アダプター(循環口)の上10cmまで、すすぎ用の水を入れる
- もう一度「ふろ配管洗浄」を運転し、約15分すすぐ
セミオート・給湯専用の場合は、市販のふろ配管洗浄剤を使い、循環口より上まで水を張って循環させる方法が案内されています。機種によって使える洗浄剤が異なるため、取扱説明書の指定を確認してください。
あわせて、ふろ接続アダプターのフィルターは日常的に取り外して水洗いします。ここが詰まると、追いだきの効きが落ちたりエラーの原因になったりします。
メーカーで違う点|パナソニック・三菱電機・ダイキン・コロナ
基本の考え方は共通ですが、案内している頻度と表現には差があります。
| メーカー | タンクの水抜き | 点検の頻度 | 定期点検の推奨 |
|---|---|---|---|
| パナソニック | 年に2〜3回・約2分排水。残湯量が1目盛以上減っているときに実施 | — | — |
| 三菱電機 | 1か月以上使わないときは機器と配管内の水を抜く | 1年に2〜3回程度のお手入れと点検 | 3年に1度(有料) |
| ダイキン | 半年に1回以上・約2分排水。全量排水は不要 | 逃し弁・漏電遮断器とも半年に1回以上 | — |
| コロナ | — | 逃し弁の点検は年に2〜3回。レバーを2〜3回上下 | 3〜4年に1度(有料) |
出典:各社公式サイトおよび取扱説明書(確認日:2026年9月9日)
メーカー別の詳しい仕様や品番の見方は、【2026年】エコキュートのおすすめメーカー比較|7社の違いやパナソニックのエコキュート|2026年全13シリーズの価格と選び方で扱っています。
やってはいけないこと
最後に、故障や事故につながる行為を挙げておきます。
- 貯湯ユニットの前面カバーやヒートポンプユニットの電源カバーを開ける(感電のおそれ。分解は保証の対象外になることがあります)
- 排水中の水や配管に手を触れる(熱湯によるやけどのおそれ)
- 本体をベンジン・シンナーなどの溶剤でふく(変質やひび割れの原因)
- 台所リモコンに水をかける、水洗いする(漏電による感電や火災の原因)
- お手入れ後に漏電遮断器や逃し弁のカバーを開けたままにする(雨やごみが入り、火災や感電の原因)
- ヒートポンプユニットの吸込口・吹出口をふさぐ(能力低下と故障の原因)
これらを避けたうえで表の頻度を守れば、少なくとも「手入れ不足が原因の故障」は減らせます。それでも不調が出た場合は、次章以降の修理・交換の判断に進んでください。
エコキュートの修理にかかる期間と当日の流れ
お湯が使えない期間がどれくらい続くかは、依頼先と部品の在庫状況で決まります。
受付から訪問までの日数の目安
メーカーの修理受付センターの場合、地域と混雑状況によりますが数日かかることがあります。冬季は依頼が集中し、さらに延びる傾向があります。
即日・翌日の訪問を掲げる専門業者もあるため、急ぐ場合は複数の窓口に問い合わせるのが現実的です。
部品の取り寄せが必要な場合
訪問時に部品を持ち合わせていない場合、取り寄せてから再訪問となり、日数が追加されます。エラーコードを事前に伝えておくと、この確率を下げられます。
修理が終わるまでのお湯の確保方法
- タンクにお湯が残っていれば、沸き上げが止まっていても当面は使えます
- 入浴は銭湯や日帰り温泉を利用する
- 食器洗いなどは電気ケトルや鍋で対応する
修理に日数がかかると分かった時点で、交換した場合の工期も確認しておくと選択肢が広がります。在庫を持つ事業者であれば、修理を待つより交換のほうが早く復旧する場合もあります。
交換に切り替える場合の費用と補助金
修理費用が高額で交換に切り替える場合、総額と補助金を押さえておくと判断しやすくなります。
交換の総額目安
| タンク容量 | 総額の目安(工事費・撤去処分費込) |
|---|---|
| 370Lクラス | おおよそ35万〜55万円 |
| 460Lクラス | おおよそ40万〜65万円 |
※相場・目安です。機種のグレード、設置条件、地域、時期によって変動します。内訳と実例はエコキュート交換・買い替えの費用|総額の内訳と実例をご覧ください。
給湯省エネ2026事業の補助金
2026年8月時点で、エコキュートの設置には国の補助金が利用できます。
| 区分 | エコキュートの補助額 | 上限 |
|---|---|---|
| 基本額 | 7万円/台 | 戸建住宅:2台まで/共同住宅等:1台まで |
| 性能加算額 | 3万円/台 | 性能加算要件を満たす場合 |
| 撤去加算額(電気蓄熱暖房機の撤去) | 4万円/台 | 2台まで |
| 撤去加算額(電気温水器の撤去) | 2万円/台 | 基本額で補助を受ける台数まで |
基本額と性能加算で最大10万円/台です。エコキュートからエコキュートへの交換では、撤去による加算は受けられません。着工日は2025年11月28日以降が対象で、交付申請は2026年3月31日から予算上限に達するまで(遅くとも2026年12月31日まで)です。申請は登録された給湯省エネ事業者が行い、消費者が直接申請することはできません。
出典:給湯省エネ2026事業 公式サイト「事業概要」(確認日:2026年8月1日)
交換工事の流れと期間
同容量・同タイプへの交換であれば、工事は4〜5時間程度が目安です。在庫がある機種なら、修理の部品取り寄せを待つより早く復旧する場合もあります。全体の流れはエコキュートの交換・買い替え完全ガイド|流れ・期間・注意点で解説しています。
依頼先を選ぶ際は保証の内容もあわせて確認してください。たとえば給湯器駆けつけ隊(株式会社ミズテック)では、工事完了日から10年間の商品保証と工事保証を無料で付帯しています(出典:株式会社ミズテック公式サイト/確認日:2026年8月1日)。対応エリアは青森県・秋田県・岩手県を除く全国とされています。
エコキュートの修理に関するよくある質問(FAQ)
まとめ|金額の物差しを持ってから依頼する
エコキュートの修理費用は、症状によって1万6,500円から18万8,100円まで幅があります。判断の手順は次の3ステップです。
- 表1で自分の症状の概算レンジを確認する
- 保証が使えるか、部品保有期間内かを確認する
- 修理費用が出たら、表4で交換との損益分岐年数を計算する
修理費用が10万円を超え、設置から10年以上が経っているなら、交換の見積もりもあわせて取ることをおすすめします。交換の見積もりは無料で対応する事業者が多く、比べたうえで修理を選んでも損はありません。
参照した出典一覧
| 出典 | 内容 | 確認日 |
|---|---|---|
| ダイキン工業 よくあるご質問「修理目安金額>エコキュート」 | 症状別の修理目安金額と想定される交換部品 | 2026年8月1日 |
| 三菱電機「修理料金の目安<三菱エコキュート>」 | 症状別の出張修理概算料金、費用の構成要素、追加費用の条件 | 2026年8月1日 |
| 給湯省エネ2026事業 公式サイト(経済産業省) | 補助額・上限・対象期間・申請スケジュール | 2026年8月1日 |
| ダイキン工業 よくあるご質問「部品保有期間について」 | エコキュートの部品保有期間 | 2026年8月1日 |
| パナソニック「補修用性能部品の保有期間」 | エコキュートの部品保有期間 | 2026年8月1日 |
| 三菱電機 よくあるご質問 No.1492 | 電気給湯機器の部品保有期間 | 2026年8月1日 |
| 日立の家電品「製品のご利用に関して」 | エコキュートの部品保有期間 | 2026年8月1日 |
| 株式会社ミズテック 公式サイト | 商品・工事の10年保証、対応エリア | 2026年8月1日 |
| ダイキン工業 製品をお使いのお客様サポートサイト | 部品の購入・部品番号確認の窓口区分 | 2026年8月29日 |








