- 2026年5月にコロナが公表した最新のリコールを含む、各社の対象と窓口
- 自分の機器が対象かを型番から確認する方法
- 「リコールの点検です」と偽る訪問営業との見分け方

エコキュートのリコールがあると聞いた。
うちの機種が対象なのか、どこで確認すればいいのか分からない。
エコキュートでは、複数のメーカーがリコールまたは無償点検を公表しています。もっとも新しいのは2026年5月20日にコロナが公表したもので、2010年4月から2017年4月までに製造された51機種が対象です。
いずれも共通しているのは、ヒートポンプユニット内の圧縮機が腐食して破損し、沸き上げ運転中にユニット本体が変形する可能性があるという内容です。各社とも発煙・発火や人的被害は発生していないとしていますが、けがにつながる恐れがあるとして無償の点検・修理を実施しています。
対象かどうかは型番で判定できます。この記事では各社の公表内容を整理したうえで、確認手順と、対象だった場合の進め方をまとめます。


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結論|まず貯湯タンクの型番を確認する
リコール対象の判定は型番で行います。手順は3つです。
- 貯湯ユニットの品番を確認する(本体側面の銘板に記載)
- メーカーの公式ページで対象機種を検索する
- 対象なら専用のフリーダイヤルへ連絡する
各社とも点検前も引き続き使用できるとしていますが、沸き上げ運転中はヒートポンプユニットに近づかないよう案内しています。
費用はかかりません
リコールおよび無償点検・修理の費用はすべてメーカー負担です。点検を口実に費用を請求されることはありません。この点は後述の「点検商法との見分け方」でも重要になります。
公表されているリコール・無償点検情報
各メーカーが公式サイトで公表している内容です。掲載は公表日の新しい順です。
コロナ|2026年5月20日公表
- 対象:2010年4月〜2017年4月に製造した51機種のヒートポンプユニット
- ブランド:CORONA、ユーリッチ、TOYOTA HOME
- 内容:ヒートポンプユニット内の圧縮機が塩分などによる腐食により破損し、沸き上げ運転中にユニット本体が変形に至る可能性
- 製造元:ヒートポンプユニットの製造元は株式会社デンソーと明記
- 対応:無料点検・修理
- 窓口:0120-015-270(ヒートポンプ給湯機専用フリーダイヤル)
コロナは公式サイトに品番を入力して対象かどうかを判定できる検索フォームと、対象機種の一覧を用意しています。報道によれば対象台数は24万台規模とされています。
東芝キヤリア(現・日本キヤリア)|2020年2月17日公表
- 対象:家庭用は2009年11月〜2019年3月製造の計85機種(HWH-450CU他)、業務用は2013年6月〜2019年3月製造の計11機種
- 内容:ヒートポンプユニット内の圧縮機が腐食により破損し、沸き上げ運転中にユニット本体が変形に至る場合がある
- 対応:リコール社告を実施し、無償点検・補修
- 窓口:0120-787-080
補修の内容は、設置面の傾きとドレン排水の流れ、圧縮機の状態を確認したうえで、圧縮機近傍の底板に穴を追加し、防音材を吸水しないものに交換するというものです。腐食の状態によってはヒートポンプユニット本体の交換を実施するとしています。
なお、HPL-で始まる製品は電気温水器のため対象外、HPE-で始まる製品はヒートポンプ給湯機ですが対象外と明記されています。
パナソニック|2014年7月25日リコール/2022年8月に再点検を公表
- 当初:2014年7月25日にリコールを発表し、点検・部品交換を実施
- 再点検:2022年8月22日、点検・部品交換を行った一部の製品で適切な部品交換が行われていないことが判明したと公表(2023年10月2日改訂)
- 対応:対象者へ書面を郵送で案内し、点検・部品交換を無償で実施
- 窓口:0120-878-309
2014年に一度点検を受けた方も、再点検の対象になっている可能性があります。書面が届いていないか確認してください。なお2013年2月以降にヒートポンプ給湯機を買い替えた場合は、リコール対象製品ではないため再点検は不要とされています。
3社の公表内容の比較
| メーカー | 公表日 | 対象の製造時期 | 窓口 |
|---|---|---|---|
| コロナ | 2026年5月20日 | 2010年4月〜2017年4月(51機種) | 0120-015-270 |
| 東芝キヤリア(現・日本キヤリア) | 2020年2月17日 | 2009年11月〜2019年3月(家庭用85機種) | 0120-787-080 |
| パナソニック | 2014年7月25日/2022年8月22日(再点検) | 2013年1月以前の製造分 | 0120-878-309 |
出典:各社公式サイト(確認日:2026年8月1日)。受付時間や対象機種の詳細は変更される場合があるため、必ず各社の公式ページでご確認ください。
3社に共通する不具合|圧縮機の腐食によるユニットの変形
公表内容を並べると、3社とも同じ症状であることが分かります。
どういう現象か
ヒートポンプユニットの内部には、冷媒を圧縮する圧縮機(コンプレッサー)が入っています。この圧縮機が塩分などによる腐食で破損し、沸き上げ運転中にユニット本体が変形に至るというものです。
東芝キヤリアの補修内容から、防音材が水を吸うことが腐食の一因であることが読み取れます。同社は底板に穴を追加してドレン水を抜けやすくし、吸水しない防音材に交換する処置を行うとしています。
被害の状況
各社ともこれまで発煙・発火や人的被害などの二次被害は発生していないと公表しています。そのうえで、けがにつながる恐れがあることから事故防止のために無償点検・修理を実施する、という位置づけです。
過度に不安になる必要はありませんが、対象機種であれば無償で対応してもらえるため、連絡しない理由がありません。
点検を受けるまでの使用について
コロナ、東芝キヤリアとも「点検前も引き続きご使用いただけます」としています。ただし両社とも沸き上げ運転中(作動中)はヒートポンプユニットに近づかないよう案内しています。
沸き上げは深夜帯に行われることが多いため、日常生活で近づく機会は限られますが、洗濯物を干す動線などに室外機がある場合は意識しておいてください。
自分の機器が対象か確認する方法
判定は型番で行います。所要時間は5分程度です。
型番はどこに書いてあるか
貯湯ユニット(縦長のタンク)の側面の銘板に品番が記載されています。脚部化粧カバーが付いている場合は、カバーを外すか、取水窓から確認します。
また保証書や取扱説明書に記載されているシステム品番からも特定できます。書類が手元にあれば、そちらのほうが確実で手間もかかりません。
確認するときの注意
- ヒートポンプユニットの停止中に確認する(コロナ・東芝キヤリアとも明記)
- 故障などでヒートポンプユニットを入れ替えている場合、形名が異なっている(後継機種になっている)ことがある
- 写真を撮っておくと、問い合わせの際に伝えやすい
ヒートポンプユニットの品番は貯湯ユニットから特定できる
リコールの対象になっているのはヒートポンプユニットですが、貯湯ユニットの品番からヒートポンプユニットの品番を特定できます。コロナ・東芝キヤリアとも、公式ページに対応表を掲載しています。
屋外の室外機の型番を読み取るのが難しい場合でも、タンク側の品番が分かれば判定できます。
各社の確認先
| メーカー | 確認方法 |
|---|---|
| コロナ | 公式サイトの対象製品検索フォームに品番を入力/対象機種の一覧ページ |
| 東芝キヤリア(日本キヤリア) | 公式サイトの「重要なお知らせ」に掲載された対象機種一覧(貯湯ユニット形名・システム形名・ヒートポンプユニット形名の対応表) |
| パナソニック | 公式サイトの案内ページ/対象者には書面が郵送される |
判定に迷う場合は、各社のフリーダイヤルに品番を伝えれば確認してもらえます。通話は無料です。
対象だった場合の進め方
難しい手続きはありません。
連絡から点検までの流れ
- メーカーの専用フリーダイヤル(またはWebフォーム)に連絡する
- 品番と設置場所、連絡先を伝える
- 訪問日を調整する
- 当日、点検・補修を受ける(費用はかかりません)
東芝キヤリアはWeb修理依頼のフォームも用意しています。電話がつながりにくい時期は、Webからの申し込みが確実です。
点検で何をされるのか
東芝キヤリアの例では、設置面の傾き確認、ドレン排水の流れ具合、圧縮機の状態確認を行ったうえで、圧縮機近傍の底板に穴を追加し、防音材を交換します。腐食の程度によってはヒートポンプユニット本体を交換します。いずれも無償です。
個人情報の扱い
各社とも、連絡の際に伝えた氏名・住所・電話番号は当該の点検・部品交換以外の目的には使用しないと明記しています。
賃貸物件の場合
機器の所有者は物件のオーナーです。まず管理会社またはオーナーに連絡し、指示を受けてから進めてください。入居者が独断で手配すると、後の対応が複雑になることがあります。
対象外だが不安な場合
リコール対象でなくても、機器の状態が気になることはあります。
次の症状があれば点検を検討する
- ヒートポンプユニットの運転音が以前より明らかに大きくなった
- ユニットの外装が変形している、膨らんでいるように見える
- 沸き上げができない、エラーが繰り返し出る
- ユニットの下が異常に濡れている(通常のドレン水を超える量)
とくに外装の変形が見られる場合は、対象機種でなくても点検を依頼してください。異音の判別はエコキュートの室外機(ヒートポンプ)|異音・水漏れ・故障の対処で整理しています。
塩害地域では注意が必要
3社ともリコールの原因として塩分などによる腐食を挙げています。海岸に近い地域では、対象機種でなくても腐食が進みやすい環境です。
該当地域にお住まいで設置から年数が経っている場合は、定期的に外観を確認しておくと安心です。次に交換する際は耐塩害仕様を選ぶことで、劣化の進行を抑えられます。
「リコールの点検です」と偽る訪問営業に注意


リコール情報が広まると、それを口実にした訪問営業が現れることがあります。見分ける基準は明確です。
本物のリコール点検の特徴
- 費用は一切かからない(メーカー負担)
- 連絡はこちらから行う(フリーダイヤルまたはWebフォーム)
- パナソニックのように、対象者へ書面が郵送されるケースがある
- 買い替えを勧められることはない(点検・補修が目的)
警戒すべき訪問の特徴
- 依頼していないのに突然訪問してくる
- 「リコール対象なので点検します」と言いながら、その場で買い替えを勧めてくる
- 点検費用や部品代を請求してくる
- 「このままでは危険」と不安をあおる
- 「今日契約すれば割引」と急がせる
リコールの点検で費用を請求されることはありません。金銭を求められた時点で、その相手は正規の窓口ではありません。
確認する方法
相手が「メーカーから来た」と言う場合は、その場で応じず、メーカーの公式サイトに記載されたフリーダイヤルに自分からかけて確認してください。相手が伝えた番号ではなく、公式サイトの番号にかけることが重要です。
国民生活センターによれば、給湯器の点検商法に関する相談は2018年度の206件から2023年度は12月末までで1,099件へと増加しており、契約当事者の7割以上が70歳以上です。手口と断り方はエコキュートの点検詐欺・悪質訪問営業の見分け方と断り方にまとめています。
リコール情報を自分で調べる方法
この記事の情報は2026年8月1日時点のものです。最新の情報は次の方法で確認できます。
メーカーの公式サイト
各社の「重要なお知らせ」「お客様サポート」のページに掲載されます。もっとも確実で早い情報源です。
消費者庁のリコール情報サイト
消費者庁は、各省庁や事業者から提供されたリコール情報を集約したサイトを運営しています。製品名やメーカー名で検索できます。
NITE(製品評価技術基盤機構)
NITEは製品事故情報を収集・公表しており、リコール情報も検索できます。事故の詳細な原因分析まで確認したい場合に有用です。
確認の頻度
毎日確認する必要はありませんが、設置から10年以上経っている機器をお使いの場合、年に一度は型番で検索しておくと安心です。リコールは製造から何年も経ってから公表されることがあります。実際、コロナの今回の公表は2010年製造分から対象になっています。
リコール対象機種は製造から何年経っているか
各社の対象製造時期を見ると、すでに寿命の目安に近づいている機器が多いことが分かります。
【表2】対象機種の経過年数(2026年時点)
| メーカー | 対象の製造時期 | 2026年時点の経過年数 |
|---|---|---|
| コロナ | 2010年4月〜2017年4月 | 約9〜16年 |
| 東芝キヤリア | 2009年11月〜2019年3月 | 約7〜17年 |
| パナソニック | 2013年1月以前 | 約13年以上 |
リコール対応と交換の関係
リコールの点検・補修は無償で受けられるため、対象であればまず点検を受けてください。そのうえで、次の点も同時に考えておくと判断が早くなります。
- エコキュートの寿命は一般に10〜15年が目安とされる
- 補修用性能部品の保有期間は、主要メーカーで製造打ち切り後おおむね9〜11年
- 対象機種の多くは、この年数に差しかかっている
つまりリコール対応で当面は使えても、遠くない時期に交換の判断が必要になる可能性が高い、ということです。部品保有期間の考え方はエコキュートの寿命は何年?耐用年数と交換時期の7つのサインで解説しています。
点検時に確認しておきたいこと
点検に来てもらった際、補修用性能部品がまだ供給されているかを聞いておくと、その後の判断材料になります。供給が終わっていれば、次に故障したときは交換しか選べません。
交換の総額は、工事費・撤去処分費を含めて370Lクラスでおおよそ35万〜55万円、460Lクラスで40万〜65万円が目安です(相場・目安。機種と設置条件で変動します)。国の補助金が使える場合は、ここから自己負担が下がります。
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エコキュートのリコールに関するよくある質問(FAQ)
まとめ|型番を確認して、対象なら無償で点検を受ける
手順は単純です。
- 貯湯ユニット側面の銘板、または保証書で品番を確認する
- 各社の公表内容と照らして対象かどうか判定する
- 対象ならメーカーの専用フリーダイヤルに自分から連絡する
- 訪問してきた業者に応じるのではなく、必ずこちらから公式窓口へ
費用は一切かかりません。対象機種であれば、連絡しない理由がありません。一方、「リコールの点検です」と言って訪問し、費用を請求したり買い替えを勧めたりする相手には応じないでください。
なお対象機種の多くは製造から10年前後が経過しています。点検を受ける際に、補修用性能部品がまだ供給されているかもあわせて確認しておくと、次の判断が早くなります。
参照した出典一覧
| 出典 | 内容 | 確認日 |
|---|---|---|
| 株式会社コロナ「家庭用ヒートポンプ給湯機(エコキュート)無料点検・修理のお知らせ」(2026年5月20日) | 対象製造時期・機種数・症状・窓口 | 2026年8月1日 |
| 日本キヤリア(東芝キヤリア)「自然冷媒CO2ヒートポンプ給湯機(エコキュート)の無償点検・補修のお知らせ」(2020年2月17日) | 対象製造時期・機種数・補修内容・窓口 | 2026年8月1日 |
| パナソニック「家庭用ヒートポンプ給湯機(エコキュート)をご愛用のお客様へ、お詫びとお願い」(2022年8月22日/2023年10月2日改訂) | 再点検の経緯・対象・窓口 | 2026年8月1日 |
| 国民生活センター「給湯器の点検にご注意ください」(2024年2月21日) | 点検商法の相談件数 | 2026年8月1日 |
| ダイキン・パナソニック・三菱電機・日立ほか 各社公式 | 補修用性能部品の保有期間 | 2026年8月1日 |








