- 2026年度モデル全シリーズの価格・容量・給湯圧力を一覧で比較
- HE-JPU37NQS など品番(型番)の読み方と「XHE-」との違い
- リモコンが別売である点、メンテナンス・修理窓口・部品保有期間まで
エコキュートのメーカーとしてパナソニックを検討すると、最初に戸惑うのがシリーズの多さです。2026年度モデルだけでJX・JP・N・J・E・S・C・B・W・H・V・DFと12系統あり、これに寒冷地向けと耐塩害仕様、おひさまエコキュートが加わります。
結論から言うと
選ぶ順番は「給湯圧力 → 容量 → シリーズ」です。
給湯圧力で3つに分かれ、容量で2〜3つに分かれ、残った選択肢の中からシリーズ(=機能グレード)を選ぶ。
この順番なら、13系統あっても実際に比べる対象は3〜4機種に絞れます。
この記事では、パナソニック公式サイトで公表されている品番・セット価格・寸法をそのまま一覧にしたうえで、品番の読み方、リモコンが別売である点、修理窓口と部品保有期間まで、購入判断に必要な情報を順番に整理します。
結論|パナソニックのエコキュートは「給湯圧力」と「シリーズ記号」の2軸で決まる
パナソニックのラインアップは、給湯圧力3タイプ×シリーズ記号の組み合わせで整理できます。この2つが決まれば、あとは容量を選ぶだけです。
迷ったときに見る3項目
- 給湯圧力:シャワーの勢いを重視するか。3階建てや2階に浴室があるかで変わります
- 容量:370L(3〜5人用)か460L(4〜7人用)か。パナソニックは300L・195L・560Lも用意しています
- 設置スペース:奥行680mmの標準型が置けるか。置けなければ薄型(奥行440mm)かコンパクト型を検討します
シリーズ記号(JX・JP・Jなど)は機能グレードを表しますが、給湯性能そのものは大きく変わりません。差が出るのは入浴の快適性に関わる機能(ウルトラファインバブル、温浴セレクトなど)とアプリ連携の範囲です。
この記事で扱う範囲
本記事の数値は、パナソニック公式サイト「商品ラインアップ」の2026年度モデルの表示に基づいています(確認日:2026年9月9日)。価格は工事費別のセット価格(希望小売価格)で、実際の販売価格とは異なります。
パナソニックのエコキュート全シリーズ比較一覧【2026年度モデル】
まず全体像です。一般地向けは「ウルトラ高圧」「薄型パワフル高圧」「高圧」「セミオート」「給湯専用」「床暖房機能付」の6グループに分かれ、それぞれに複数のシリーズが用意されています。
一般地向け:JX/JP/N/J/E/S/C/B の位置づけ
| シリーズ | 位置づけ | 容量 | 特徴的な機能 |
|---|---|---|---|
| JX | プレミアム[ウェルネス・クリーン] | 460L/370L | 美泡湯eco、ウルトラファインバブル(給湯) |
| JP | プレミアム[高効率・クリーン] | 460L/370L | ウルトラファインバブル(ふろ・給湯) |
| N | ミドル[高効率] | 460L/370L | 高効率重視。ZEH向けの選択肢 |
| J | ミドル[クリーン] | 460L/370L | ウルトラファインバブル(ふろ・給湯)、温浴セレクト |
| E | スタンダード[クリーン] | 460L/370L | ウルトラファインバブル(給湯) |
| S | ベーシック | 460L/370L | 基本機能。ソーラーチャージは搭載 |
| C | 省スペース低背 | 300L | 高さ1530mm。天井の低い場所向け |
| B | 大容量 | 560L | 5〜8人用 |
出典:パナソニック「商品ラインアップ|エコキュート」(確認日:2026年9月9日)
JXは2026年9月発売予定、JP・N・J・E・S・Cは2026年6月26日発売です。Sシリーズはすべての給湯圧力タイプに用意されており、価格重視で選ぶ場合の基準になります。
薄型:W/H シリーズ
奥行が440mmしかない薄型タイプです。標準型(奥行680mm)が入らない場所でも設置できる可能性があります。
- Wシリーズ:ミドル薄型。パワフル高圧タイプと高圧タイプの2種類
- Hシリーズ:スタンダード薄型。高圧タイプのみ
W・Hとも貯湯ユニットの外形寸法は1843×1078×440mm(高さ×幅×奥行)です。奥行が浅くなる代わりに幅が1078mmと広くなるため、単純に「狭い場所に入る」わけではない点に注意してください。
特殊枠:V(195L)/DF(床暖房機能付)/B(560L)
- Vシリーズ:195Lのスリムコンパクト型。外形寸法1890×440×560mmと幅が440mmしかありません。2〜4人用
- DFシリーズ:床暖房機能付。エコキュートで床暖房までまかなう多機能モデル
- Bシリーズ:560Lの大容量。外形寸法2086×732×810mmと大きく、設置場所の確保が前提になります
寒冷地向け:FP/F/LS シリーズ
最低気温−25℃までの地域に対応します。貯湯ユニットに凍結予防ヒーターを内蔵し、外気温−25℃でも約80℃の高温沸き上げが可能とされています(ただしタンク全量を沸き上げできない場合があります)。
- FP:寒冷地向けプレミアム(ウルトラ高圧)
- F:寒冷地向けミドル(ウルトラ高圧/高圧/給湯専用/耐塩害)
- LS:寒冷地向けスタンダード(高圧)
外気温が−20℃を下回る地域では、屋内設置用タイプを使い、貯湯ユニットを屋内に設置する必要があります。埼玉県内であれば一般地向け(−10℃まで)で足りるケースがほとんどです。
耐塩害仕様で選べるシリーズ
海岸から約300mを超え1km以内の場所では耐塩害仕様が推奨されています(日本冷凍空調工業会標準規格JRA9002に基づく)。選べるのはS・N・J・Cの各シリーズと、寒冷地向けのFシリーズ、床暖房機能付のDFシリーズです。
なお公式サイトは「耐塩害処理を施していますが、万全ではありません」と明記し、定期的な水洗いと再防錆処理を求めています。
おひさまエコキュート:Y/YW/YL シリーズ
太陽光発電を設置している住宅向けの、昼間に沸き上げるタイプです。通常モデルの「ソーラーチャージ」とは別物で、「日射量シフト」という専用機能を搭載しています(違いは後述します)。
- Y:ウルトラ高圧/高圧(2024年度モデル)
- YW:薄型パワフル高圧(2025年11月10日発売)
- YL:寒冷地向け高圧(2025年度モデル)
2026年9月18日で受注終了予定の旧モデル
2023年度モデルのJP・J・N・S・Cなどが、2026年9月18日で受注終了予定と公表されています。旧モデルは在庫が残っていれば安く手に入る場合がありますが、この日を過ぎると新規の手配ができなくなります。旧モデルを狙う場合は時期に注意してください。
給湯圧力3タイプの違い(ウルトラ高圧・パワフル高圧・高圧)
パナソニックの特徴は、給湯圧力を3段階で用意している点です。シャワーの勢いに不満があるなら、シリーズより先にここを決めてください。
3タイプの選び分けの目安
| タイプ | 想定する場面 | 該当シリーズ(一般地) |
|---|---|---|
| ウルトラ高圧 | 2階・3階の浴室、複数箇所の同時使用、勢い重視 | JX/JP/N/J/E/S |
| パワフル高圧 | 薄型で圧力も確保したい場合 | W |
| 高圧 | 1階の浴室が中心で、標準的な使い方 | JX/N/J/E/S/C/B/W/H |
ウルトラ高圧は給水元圧400kPaの条件で試験値が公表されています。一方、「高圧」タイプの数値は同社の注記でHE-J37NQSが180kPaとされており、名称の印象ほど大きな差ではないケースもあります。カタログの注記まで確認するのが確実です。
給湯圧力の考え方そのものはエコキュートの水圧が弱い|原因と高圧タイプへの交換で詳しく扱っています。
パナソニックの品番(型番)の読み方
パナソニックの品番は規則的に並んでおり、分解できれば型番だけで容量とグレードが分かります。中古や旧モデルを調べるとき、見積書の型番を確認するときに役立ちます。
HE-JPU37NQS を分解する
| 記号 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| HE- | エコキュート(家庭用ヒートポンプ給湯機)を表す接頭辞 | HE- |
| JP | シリーズ記号(グレード) | JX/JP/N/J/E/S/C/B/W/H/V/DF/FP/F/LS |
| U | ウルトラ高圧を表す。付かない場合は高圧 | JPU=JPのウルトラ高圧 |
| 37 | 容量。37=370L、46=460L、30=300L、56=560L、20=195L | 37 |
| N | 年度記号(モデルイヤー) | K → L → N と推移 |
| Q | フルオート。S=セミオート、Z=給湯専用 | Q |
| S | セット品(貯湯ユニット+ヒートポンプユニット) | S |
つまり HE-JPU37NQS=JPシリーズ/ウルトラ高圧/370L/Nモデル/フルオート/セット品 となります。
「HE-」と「XHE-」は何が違うのか
検索で「XHE-S37LQS」のような品番を見かけることがあります。これは同じ製品に付けられた流通上のセット品番で、機器そのものはHE-付きの品番と同じものです。
例えばHE-S37NQSには、セット品番としてXHE-S37NQSが併記されています。販売店のサイトでどちらの表記が使われるかが違うだけで、中身が別物というわけではありません。見積書に「XHE-」で書かれていても心配は不要です。
ただし、リモコンや脚部化粧カバーが同梱されるセット構成かどうかは販売店ごとに異なります。何が含まれた価格なのかは必ず確認してください。
年度記号でモデルイヤーを判別する
品番の後半にある1文字が年度記号です。実際の後継関係を見ると、次のように推移しています。
- HE-JPU37KQS → HE-JPU37LQS → HE-JPU37NQS
- HE-S37LQS → HE-S37NQS
「HE-S37LQS」で検索される機種は、後継がHE-S37NQSにあたります。ご自宅の品番から後継機種を調べたい場合は、パナソニックが公開している「新旧後継機種一覧」(PDF)で確認できます。
貯湯ユニット・ヒートポンプユニット・リモコンは別品番
エコキュートは3つの構成要素からなり、それぞれ品番が違います。
| 構成 | 品番の例(JP 370Lの場合) |
|---|---|
| システム品番(セット) | HE-JPU37NQS |
| 貯湯ユニット | HE-JPU37NQ(末尾のSがない) |
| ヒートポンプユニット | HE-PJPU45N(Pがヒートポンプを表す) |
| リモコン | HE-RQWNW など(別売) |
故障したのが貯湯ユニットかヒートポンプユニットかで修理費用が大きく変わります。業者に連絡するときは、両方の品番を控えておくと話が早く進みます。
パナソニックのエコキュートの価格・値段|希望小売価格と実売の差

パナソニックは上位シリーズについては希望小売価格(セット価格)を公表しています。一方、量販グレードにあたるS・E・W(高圧)・Hはオープン価格です。
公式が公表しているセット価格(370L・一般地・工事費別)
| シリーズ | タイプ | システム品番 | セット価格(税込) |
|---|---|---|---|
| JX | ウルトラ高圧フルオート | HE-JXU37NQS | 1,311,200円 |
| JP | ウルトラ高圧フルオート | HE-JPU37NQS | 1,288,100円 |
| W | 薄型パワフル高圧フルオート | HE-WU37LQS | 1,267,200円 |
| N | ウルトラ高圧フルオート | HE-NU37NQS | 1,226,500円 |
| JX | 高圧フルオート | HE-JX37NQS | 1,192,400円 |
| J | ウルトラ高圧フルオート | HE-JU37NQS | 1,179,200円 |
| DF | 床暖房機能付 高圧フルオート | HE-D37FQS | 1,142,900円 |
| N | 高圧フルオート | HE-N37NQS | 1,117,600円 |
| J | 高圧フルオート | HE-J37NQS | 1,060,400円 |
| V | コンパクト 高圧フルオート(195L) | HE-V20HQCS | 996,600円 |
| J | 給湯専用 | HE-J37NZS | 955,900円 |
| J | セミオート | HE-J37NSS | 941,600円 |
| C | 高圧フルオート(300L) | HE-C30NQS | 927,300円 |
| E/S | ウルトラ高圧・高圧フルオート | HE-EU37NQS/HE-S37NQS ほか | オープン価格 |
参考:B(560L)HE-B56HQS 1,247,400円/FP(寒冷地ウルトラ高圧)HE-FPU37LQS 1,246,300円
出典:パナソニック「商品ラインアップ|エコキュート」各商品ページ(確認日:2026年9月9日)
公表価格をそのまま鵜呑みにしてはいけない理由
上の表はあくまで工事費別のセット価格です。パナソニックの商品ページには「表示されている価格は、事業者向けの積算見積価格であり、一般消費者向けの販売価格ではない」旨の注記があります。
つまりこの金額は施工店が見積もりを組むときの基準であって、消費者が支払う額として示されたものではありません。
そのことは、価格表そのものからも読み取れます。JX・JP・N・J・W・C・V・DFにはセット価格が付いている一方、S・Eと薄型のW(高圧)・Hはオープン価格です。オープン価格とは、メーカーが小売価格を定めていないという意味です。同じメーカーの同じ年度モデルでも、値付けの考え方が分かれています。
公表価格と実際の支払額が一致しない理由は、主に次の3つです。
- 機器と工事がセットで売られる:エコキュートは本体だけを買っても使えません。施工店は機器代と工事費をまとめて1件の見積もりとして組むため、機器単体の値付けには調整の余地が生まれます。
- 年度モデルが切り替わる:パナソニックは毎年モデルを更新し、旧モデルには受注終了日が設定されます(2023年度モデルは2026年9月18日で受注終了予定)。切り替えの前後は、在庫を抱えた販売店ほど価格が動きます。
- 仕入れ条件が販売店ごとに違う:取扱数量や取引形態によって仕入れ値が変わるため、同じ品番でも提示額に差が出ます。
したがって、「希望小売価格の何割引き」という見せ方は比較の材料になりません。基準になる価格が機種によってそもそも存在しない(オープン価格)以上、割引率は業者ごとにいくらでも作れてしまいます。
比べるべきは、次に見る工事費込みの総額です。
工事費込みの総額目安
エコキュートの交換は、機器代のほかに既存機器の撤去処分、基礎工事、配管・電気工事が必要です。総額は設置条件で変わるため、複数社の見積もりを並べて比べるのが確実です。
費用の内訳と相場の考え方はエコキュート交換費用の相場|工事費込み総額と内訳にまとめています。
給湯省エネ2026事業の対象になるか
パナソニックのエコキュートも、国の給湯省エネ2026事業の要件を満たす機種であれば補助の対象になります。対象機種はインターネット接続機能などの要件で決まるため、機種ごとに確認が必要です。
申請は国に登録された給湯省エネ事業者が行うため、消費者が直接申請することはできません。補助金の申請サポートまで対応してくれる提携施工店を選ぶと、書類の手間を減らせます。
金額の内訳と条件はエコキュートの補助金2026|最大18万円の内訳・条件・申請方法で解説しています。
パナソニック独自機能は実際どうか
機能名だけでは判断しづらいため、何ができて何ができないのかを公式の説明にそって整理します。
ソーラーチャージとは(太陽光がなくても使えるのか)
ソーラーチャージは、太陽光発電の余剰電力を昼間の沸き上げに使うための機能です。専用アプリが日射量予報データと設定値をもとに、昼間に沸き上げるかどうかを自動判断します。
設定するのは次の2項目です。
- 太陽光パネル容量(3.5〜6.0kW)
- 昼間の1時間あたりの自家消費電力量(1.0〜3.0kWh)
注意したいのは、この機能が余剰電力を実測しているわけではない点です。公式サイトには「余剰電力はモニタリングしておりません」「発電量によって、昼間の沸き上げを太陽光発電システムだけではまかなえず、高い電気料金で沸かすことがあります」と明記されています。あくまで予報にもとづく予測制御です。
したがって太陽光発電を設置していない住宅では、この機能を使う意味はほとんどありません。なお2021年6月以前発売のアプリ対応機種も、バージョンアップで「スマートソーラーチャージ」に対応します(ただし沸き上げ能力ダウンは行いません)。
おひさまエコキュートの「日射量シフト」との違い
おひさまエコキュート(Y/YW/YLシリーズ)は、そもそも昼間の沸き上げを前提に設計された別カテゴリの商品で、「日射量シフト」という機能を搭載しています。
- ソーラーチャージ:夜間沸き上げが基本。条件が合えば昼間に沸かす(通常モデルに搭載)
- 日射量シフト:昼間沸き上げが基本(おひさまエコキュート専用)
太陽光発電の自家消費を最大化したい場合はおひさまエコキュート、夜間の安い電力を主に使いたい場合は通常モデル、という切り分けになります。
ウルトラファインバブル/美泡湯eco
微細な泡を含んだお湯を出す機能です。搭載範囲がシリーズで異なります。
- JX:美泡湯eco+ウルトラファインバブル(給湯)
- JP・J:ウルトラファインバブル(ふろ・給湯)
- E:ウルトラファインバブル(給湯)
- N・S・C・B・W・H・V:非搭載
「ふろ」と「給湯」の両方に対応するのはJPとJです。同じ「ウルトラファインバブル」という表記でも対応範囲が違うため、カタログではこの括弧書きまで確認してください。
AIエコナビ・AiSEG3・ECHONET Lite AIF認証
- AIエコナビ:使用実績から沸き上げ量を学習し、無駄な沸き上げを減らす制御
- AiSEG3対応:パナソニックのHEMS機器と連携できる
- ECHONET Lite AIF認証対応:メーカーをまたいだ住宅設備の連携規格に対応
2026年度モデルは、B・DF・Vなど一部を除き、これらに幅広く対応しています。
2026年度モデルはJC-STAR★1を全機種取得
2026年度発売のパナソニックエコキュートは、全機種でJC-STAR★1を取得しています(適合ラベル登録番号:2026030600001800、2026年4月時点)。
JC-STARは、IoT製品のセキュリティ要件への適合性を確認・可視化する国の制度で、IPA(情報処理推進機構)が運営しています。エコキュートがネットワークにつながる以上、無視できない観点です。現時点で選定の決め手になるほどではありませんが、アプリ連携を使う前提なら加点材料になります。
薄型モデル(W/Hシリーズ)は狭い場所の救世主になるか
結論として、薄型は「奥行が足りない場所」の解決策であって、「全体的に狭い場所」の解決策ではありません。
WシリーズとHシリーズの違い
| 項目 | Wシリーズ | Hシリーズ |
|---|---|---|
| 位置づけ | ミドル 薄型 | スタンダード 薄型 |
| 給湯圧力 | パワフル高圧/高圧の2種類 | 高圧のみ |
| リズムeシャワー | 搭載 | 非搭載 |
| 容量 | 460L/370L | 460L/370L |
圧力を求めるならW、価格を抑えるならHという整理になります。Wのパワフル高圧タイプ(HE-WU37LQS)はセット価格1,267,200円が公表されており、高圧タイプのWとHはオープン価格です。
設置寸法と、薄型を選ぶ前の確認点
薄型の貯湯ユニットは1843×1078×440mm(高さ×幅×奥行)です。標準型の1810×600×680mmと比べると、奥行が240mm浅くなる代わりに幅が478mm広くなります。
つまり次のような場所では有効です。
- 建物と塀のあいだの通路に置きたい
- 奥行のない犬走りしかスペースがない
逆に、幅が取れない場所では薄型はかえって置けません。その場合は幅440mmのVシリーズ(195L)が候補になりますが、容量が小さいため家族人数との兼ね合いを確認してください。
薄型を選ぶかどうかの判断基準はエコキュートの薄型とは?角型との寸法比較とデメリット・選び方で詳しく扱っています。
リモコンは別売|対応品番と価格、できること
見落とされやすいのですが、パナソニックのエコキュートはリモコンが別売です。商品ページにも「リモコンは必要です」と明記されています。
台所リモコン・増設リモコンの構成と価格
JPシリーズ370Lの対応リモコン(別売品)は次の2種類です。
| 品番 | 価格(税込) |
|---|---|
| HE-RQWNW | 64,900円 |
| HE-RQVNZ | 31,900円 |
上位リモコンと下位リモコンで3万円以上の差があります。見積書に「リモコン一式」としか書かれていない場合は、どちらが入っているかを必ず確認してください。総額が同じでもリモコンのグレードが違えば、実質的な内容は変わります。
無線LAN搭載モデルと「スマホでおふろ」
2026年度モデルの多くは、台所リモコンに無線LANを搭載した「コミュニケーションリモコン」です。これにより専用アプリと連携し、外出先からの湯はり(スマホでおふろ)や電気料金メニューの設定が可能になります。
前述のソーラーチャージも、このアプリ経由で設定します。アプリ連携を使う予定がないなら、下位リモコンで足りるケースもあります。
リモコンのQRコードから取扱説明書を開く手順
パナソニックのリモコンや本体に貼られているQRコードは、取扱説明書や工事説明書などのサポート情報にアクセスするためのものです。品番を手入力せずに該当ページへ移動できます。
読み取れない場合は、貯湯ユニットの銘板に記載された品番をメモし、パナソニック公式サイトの「エコキュート 工事・取扱説明書」ページから探す方法もあります。
故障・水漏れ・修理|どこに連絡すればいいか
まず確認すべきはリモコンのエラー表示です。そのうえで、保証の有無と設置からの年数によって連絡先が変わります。
まずリモコンのエラー表示を控える
パナソニックのエラーコードは「U□□」「H□□」「F□□」の3系統に分かれています。公式のQ&Aページでも、この3つが別項目として整理されています。
- U系:使い方や一時的な状態に関するもの(例:U22は湯はり関連)
- H系・F系:機器側の異常を示すもの(例:F12、H94でお湯が出ない)
エラーコードは電源を切ると消えてしまうことがあります。業者に連絡する前に、表示された英数字をそのまま控えるか、リモコン画面を撮影しておいてください。
コードごとの意味と対処はエコキュートのエラーコード一覧|メーカー別の意味と対処法にまとめています。
パナソニックの修理受付窓口と、販売店に頼む場合の違い
連絡先は大きく3つあります。
| 連絡先 | 向いているケース |
|---|---|
| パナソニックの修理受付 | メーカー保証期間内、原因が特定できない、純正部品での修理を希望する |
| 購入した販売店・施工店 | 販売店独自の延長保証に加入している |
| 給湯器の交換業者 | 設置から10年以上経過し、交換も選択肢に入っている |
設置から10年を超えている場合は、修理見積もりと交換見積もりを両方取ったうえで判断するのが合理的です。修理費用が交換費用の3分の1を超えるようなら、交換を検討する価値があります。
修理費用の相場と依頼先の選び方はエコキュートの修理はどこに頼む?症状別の費用相場と業者の選び方で詳しく解説しています。日常的なメンテナンス(貯湯タンクの水抜き、ふろ配管の洗浄、逃し弁の点検)も同じ記事にまとめています。
補修用性能部品の保有期間
修理できるかどうかを左右するのが、部品の保有期間です。パナソニックは次のように公表しています。
| 対象 | 保有期間 |
|---|---|
| エコキュート(2017年11月26日以降の新商品および継続発売商品) | 10年 |
| エコキュート(上記以外の商品) | 9年 |
| 電気温水器 | 7年 |
出典:パナソニック「補修用性能部品の保有期間」(確認日:2026年9月9日)
注意点として、この期間は「製造を打ち切ったときから」の年限であり、購入日からではありません。同じ機種でも製造終了時期によって、実際に部品が手に入る期限は変わります。
リコール・無料点検の対象確認
パナソニックは2014年7月25日、家庭用ヒートポンプ給湯機の一部機種について無料点検・部品交換を発表しています。
- 対象:2003年11月〜2013年1月に製造した199機種
- 内容:ヒートポンプユニット内の圧縮機が塩分などによる腐食で破損し、ユニット本体が変形に至る場合がある
- 確認方法:貯湯ユニットの品番を確認する
- 問い合わせ:フリーダイヤル 0120-878-309(9時〜17時、土日祝・同社休日を除く)
さらに2022年8月、点検・部品交換を行った一部の製品で適切な部品交換が行われていなかったことが判明し、再点検が案内されています(改訂:2023年10月2日)。過去に点検を受けた方も対象になる可能性があります。
10年以上使っているパナソニック製のエコキュートをお使いなら、貯湯ユニットの品番を控えて対象かどうかを確認しておくと安心です。
カタログの入手方法と、カタログのどこを見るか
パナソニックのエコキュートのカタログは、WEBカタログ・PDF・紙カタログの3通りで入手できます。
WEBカタログ・PDF・紙カタログ請求
- WEBカタログ:ブラウザ上でページをめくる形式。最新版が常に閲覧できる
- PDF:ダウンロードして手元に保存できる。見積書と突き合わせるときに便利
- 紙カタログ請求:公式サイトのカタログ請求フォームから申し込む
いずれも「カタログ・動画」→「給湯機器」の順にたどると見つかります。
過去モデルのカタログを探す方法
すでに設置済みの機種を調べたい場合、最新カタログには載っていません。この場合は次の順で探します。
- 貯湯ユニットの銘板で品番を確認する
- 公式の「新旧後継機種一覧」(PDF)で後継機種を調べる
- 「エコキュート 工事・取扱説明書」ページから、該当年度モデルの説明書を開く
カタログよりも取扱説明書・工事説明書のほうが、寸法や配管仕様は詳しく載っています。
カタログで最初に見るべき3項目
カタログは情報量が多く、全部読むのは現実的ではありません。交換を検討している段階で見るべきは次の3つです。
- 貯湯ユニットの外形寸法:設置できるかどうかがここで決まります
- 給湯圧力の注記:「高圧」の実際の数値は注記に書かれています
- 対応リモコンの品番と価格:別売なので、総額に含まれているか確認する材料になります
機能一覧のページは、比較する機種を2〜3に絞ってから見れば十分です。
他社と比べたときのパナソニックの位置づけ
パナソニックの特徴は、給湯圧力を3段階で用意し、薄型・低背・コンパクト・大容量と形状のバリエーションが多いことです。設置スペースに制約がある住宅では、選択肢が残りやすいメーカーといえます。
一方で、次の点は他社と比べた弱点になり得ます。
- 上位シリーズの希望小売価格は他社と比べて高めの水準にある
- シリーズが多く、素人が単独で比較しづらい
- 過去にリコールを公表している(ただしコロナ・東芝キヤリアも同様の症状で公表しており、パナソニック固有の問題ではありません)
メーカーで迷う段階なら、7社を横並びで見たほうが判断しやすくなります。各社の客観データと選び分けは【2026年】エコキュートのおすすめメーカー比較|7社の違いにまとめています。
パナソニックのエコキュートに関するよくある質問(FAQ)
まとめ|決める順番は「圧力→容量→シリーズ」
パナソニックのエコキュートは選択肢が多く、公式サイトを上から順に読むと迷いやすい構成になっています。次の順で絞ると、比較対象は3〜4機種まで減ります。
- 給湯圧力を決める(ウルトラ高圧/パワフル高圧/高圧)
- 容量を決める(370L/460L、狭ければ300L・195L、大家族なら560L)
- 設置スペースを確認する(標準型の奥行680mmが入るか、入らなければ薄型か低背型か)
- 残った候補からシリーズを選ぶ(ウルトラファインバブルなどの機能が必要かで判断)
そのうえで、見積書では「システム品番」「リモコンの品番」「工事内容」の3点を確認してください。パナソニックはリモコンが別売で、上位と下位で3万円以上の差があります。総額だけを見比べても、中身が同じとは限りません。
価格は地域・機種・設置条件で変動します。複数の提携施工店から工事費込みの総額見積もりを取り、内訳を並べて比べるのが確実です。
なお、パナソニックを取り扱っている業者を比べたい場合は下記記事に、各社の対応エリア・保証内容・補助金申請の可否を一覧でまとめています。

参照した出典一覧
パナソニック「商品ラインアップ|エコキュート」 https://sumai.panasonic.jp/hp/lineup/
パナソニック 各商品ページ(HE-JPU37NQS/HE-S37NQS/HE-WU37LQS ほか)
パナソニック「ソーラーチャージ|特長一覧」 https://sumai.panasonic.jp/hp/feature/2_25.html
パナソニック「エコキュートQ&A よくあるご質問」 https://sumai.panasonic.jp/hp/5qa/index.html
パナソニック「補修用性能部品の保有期間」
パナソニック「家庭用ヒートポンプ給湯機(エコキュート)無料点検・部品交換のお知らせ」 https://panasonic.co.jp/hvac-cc/corp/news/products/news-2014/2014-07-25/
パナソニック「リコール対象製品の再点検 ご協力のお願い(改訂)」 https://sumai.panasonic.jp/hp/info/01/
IPA「セキュリティラベリング制度(JC-STAR)」
いずれも確認日:2026年9月9日
